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投稿規定の一般的フォーマット<要約版>

投稿規定を読む際の一助として、投稿規定を一般化したフォーマットを試みに作成致しました。



I. 英文投稿規定について


ピアレビュー(peer-review)を伴う学術論文誌には、その書式、添付書類、投稿方法、その他についてかなり厳密な指示を、投稿規定として規定しているのが普通です。投稿規定そのものの表題も、以下のような様々な表現が存在します。

Instructions for Authors
Information for Authors
Guideline for Authors
Guidance for Authors
Instructions to Contributors
Information for Contributors
Notice to Contributors

投稿規定は、各雑誌に定期的(1月号もしくは7月号)に最新版が掲載されます。また、インターネット上で公開している場合もありますが、インターネット上に掲載された投稿規定は必ずしも最近更新された最新版でない場合や雑誌掲載のものと異なるバージョンが存在することに留意して下さい。従って、出来る限りその雑誌に掲載された最新版を参照することをお勧めします。

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II. 投稿規定の構成

投稿規定自体は通常、以下のように構成されています。

1. まえがき
特に「まえがき」などと明記されていないのが普通ですが、冒頭に雑誌の性格、対象分野、読者層、雑誌の編集方針などが記載されています。編集方針は項を改めている場合があります。
2. 原稿送付先等
原稿の提出先となる編集者、機関(学会または出版社)名、住所などが記載されています。これも、出版社の変更や編集長の交替などの理由で予告なく変更されることがありますので、常に最新版を参照する必要があります。また、編集委員会を構成する各委員のリストは、「投稿規定」とは別に「Editorial Board」の見出しの下に見出すことが出来ます。
3. 原稿のカテゴリー
正規論文、総説、速報、書評、編集者への手紙等、著者がその雑誌のどのカテゴリーに掲載されることを希望するかを含めて、各カテゴリーの性格などを記載しています。
4. 原稿の必要部数などの一般事項
原稿は何部提出するか、添付書類の種類などを記載しています。原稿をどのような順番で束ねるかも指定しています(例えば、カバーレターを一番上にして、抄録、本文、参考文献、表、図、図の説明文の順に重ねる、というように)。原稿のページ付与は、カバーレターから始める場合と、抄録から始める場合、本文から始める場合などがありますから注意して下さい。原稿は、全ての部分について、十分な余白を取ってダブルスペースでタイプするよう指定されています。文字のポイント数を指定している場合もあります。稀に、提出する原稿の部数と、図版の枚数(組数)が同数でない場合がありますから注意してください(例>Cancer Gene Therapy)。
5. 抄 録
その雑誌特有の抄録の書式を指定しています。最近は、構造化抄録として、研究の背景と研究により解決すべき仮説、材料と方法、結果、主たる結論などに段落を分けて、場合によってはそれぞれ小見出しを付ける場合もあります。抄録の他に、ミニ抄録を要求する雑誌もあります。
6. 本 文
各カテゴリーの原稿の制限枚数を、通常刷り上がりページ数で規定していますが、原稿枚数の目安を挙げている場合もあります。また、用紙の品質(種類)、大きさなどを指定し、活字の大きさ(文字のポイント数)、行間スペース、などをここで指定している場合もあります。タイトル、抄録、本文などで「新規」とか「革新的」といった大げさな言葉の使用を規制していることがあります。
7. 参考文献
投稿規定のかなりの部分を参考文献書式に割いている場合が多いようで、書式の厳密な遵守が要求されています。通常、具体例を挙げており、雑誌論文、単行本などの引用方法を記載しています。また、「投稿中」、「印刷中」、「私信」などの参考文献としての取り扱いにもふれています。参考文献に列挙する著者数は、雑誌によって大きく異なり、全て列挙する場合、最初の数名を列挙して、「et al.」をつける場合などありますから、各投稿規定で確認してください。
8. 図及び図版
グラフも含めて、図の提出方法を規定しています。線描画の場合は、専門家が描画したものに限られるのが普通です。写真については、プリントを必要部数提出する場合と、オリジナル1組に、電子コピーしたものを必要部数(提出部数マイナス1組)用意するように指定する場合があります。コピーは審査員(査読者)用に使われます。レーザープリンタによる出力は、解像力によって認められる場合とそうでない場合とがあります。図の中で、陰影を付けたりする場合についても制限があるのが普通です。カラー写真の無料掲載は稀で、通常著者に相当額の負担が要求されます。
 図版をペーパークリップなどではさんで送付することは、画面を傷つける原因になるのでさけるよう指示されています。画面の裏に必要事項(著者名、図の方向など)を記入する方法も、ラベルを貼付する場合と、鉛筆で軽く書く場合などがあります。
9. 図の説明文
図の説明文は、説明文だけをまとめて、別紙に本文と同じ広幅のマージンを取って、ダブルスペースでタイプするのが普通です。
10.
表の罫線は、全く入れないか、横罫線のみとする場合があります。全ての雑誌で、縦罫線は許されていません。表の内容は、本文の繰り返しにならないことと、本文を参照することなしに表のみで理解出来るような配慮が表題などに求められます。表の脚注に使う、*、†、‡、¶などの記号を制限したり、その順序まで指定している雑誌があります。
11. 謝 辞
謝辞の対象となる個人または団体、援助の内容などが定義されており、謝辞の掲載位置と取り扱いは雑誌によって異なります。
12. 校 正
校正刷は、通常通信担当著者に送付されます。校正刷りの修正は誤植など最小限度に制限されるのが普通で、校正段階で大幅な変更をすると著者に負担が掛かるようになっている場合が多いようです。校正刷りの返送までの時間は、受領後48時間あるいは72時間以内というようにかなり急がされています。ファックスの利用を推奨しているところもあります。
13. 別 刷
著者に対する別刷提供は、一定部数だけ無料の場合と、全て有料の場合があります。別刷(有料)注文書は校正刷と一緒に通信担当著者宛に送付されるのが普通です。
 読者からの別刷請求については、別刷請求受付担当著者を指名します。通信担当著者が兼務することも出来ます。
14. 略語・単位系・薬剤名
略語は、初出の際に全綴字を明記するのが普通です。当該学会で習慣的に使われている略語は、説明無しに使える場合もあります。測定単位系は、国際単位系(Systeme International d'Unites、SI単位系)のメートル法を使うことになっています。薬剤名は一般名を優先し、商標名はカッコ()内に併記します。これらについての説明は、投稿規定の本文に関する項の後や、図版該当項の前後にあることが多いようです。
15. 電子原稿に関する付記
最近は原稿執筆もパソコン上で行われるのが普通となり、また、提出された電子ファイルをそのままDTPのソースファイルに利用することもあります。そのため、電子原稿に関する指示事項が増えています。必要なのは、使用するプラットフォーム(ハードウェア)の機種、ワープロソフトとそのバージョン、画像データのファイル形式(「.gif」「.jpg」「.bmp」など)の指定です。送付形態は1.44MBのフロッピーディスクが普通ですが、大きな画像ファイルが含まれる場合、zipファイルなども可とする雑誌もあります。もちろん、IBM互換機か、Macintosh機の何れを選択するかが前提になるのは当然です。通常、ファイルの圧縮は認められていません。上記のファイルに関する全ての情報をラベルに記入してフロッピー・ディスクに貼付するのが普通です。このラベルも、再剥離不能のものを特に指定している場合があります。
 電子ファイルの提出時期は、多くの場合最終校了版と一緒ですが、最初の投稿時からとする場合もあります。電子ファイルのみということはなく、ハードコピーを添付するのが普通です。また、電子ファイルが最終校了版と完全に一致することの確認が求められます。
 ワープロソフトとしては、Microsoft Word、WordPerfectの各バージョン指定が最も多く、ついでASCIIテキストファイルがあります。ほとんど全てのワープロソフトを可とする場合もありますが稀です。
 電子ファイルは、使用したワープロソフト本来のフォーマットのファイルのみを提出すればよい場合もあれば、リッチテキストフォーマットによるファイルも加えて、2組提出する必要がある場合もあります。ファイルの属性を読み出し専用(read-only)にしないように注意していることもあります。
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III. 著作権、倫理及び投稿にかかわるその他の事項

1. 著作権に関する指示事項
論文の第1回提出と同時に、掲載に際して著作権を当該学会もしくは出版者に譲渡する旨の証書の添付が必須となります。譲渡証書の末尾には、必ず著者全員の肉筆署名(自署 undersigned authors)が必要です。ただし、必ずしも1枚の譲渡証書に連署する必要はなく、共著者が各地に分散しているような場合などには、譲渡証書書式(フォーム)をコピーして、別々に肉筆署名(自署)したものをまとめて提出することも可能です。署名したもののコピーは認められません。アメリカ合衆国政府職員が、その職務に関連して行った研究の成果を投稿する場合は、アメリカ合衆国の著作権法の適用を受けませんので、著作権譲渡も発生しません。
2. 著作権譲渡証書の添付
米国の場合は、著作権譲渡に関して1978年発効の著作権法(Copyright Act of 1976, which became effective January 1, 1978)を根拠としており、その旨を明記しています。
3. 著者資格などの宣言文書
原稿がオリジナルであり、他の雑誌などに掲載もしくは掲載予定、もしくは掲載のため考慮中でないことなどの保証(warranty)書面が求められます。この場合の「他の雑誌など」には、抄録以上の長文での掲載、他国語での掲載などが含まれ、最近ではインターネット上での公表を含める場合が多くなっています。また、「雑誌」の定義には電子的出版、例えばフロッピー・ディスク、CD-ROM、ビデオテープなどによる頒布、インターネット上の公表なども含まれますので注意して下さい。
4. 利害関係の衝突の開示
論文に記述された研究の実施について、経済的、物質的援助を受けて、それが資金等の提供先との利害関係に直接関与している全ての可能性について開示する必要があります。物質的援助の中には、材料、試薬、機器、装置等が含まれます。この開示の内容は、論文掲載に当たって掲載される場合と、そうでない場合とがあり、その判断は通常編集者の裁量によります。
5. 研究のプロトコルの倫理的審査
ヒトを対象とする研究の場合には、ヘルシンキ宣言に基づくことが義務づけられています。また、施設内もしくは地域の倫理委員会の承認が必須とされています。動物実験に関しても、例えば、米国では、米生理学会評議会(Council of the American Physiologic Society)により承認され、その機関誌の投稿規定に掲載された『動物の愛護と使用における指導原理(Guiding Principles in the Care and Use of Animals)』、あるいは『National Research Council's Guide for the Care and Use of Laboratory Animals』に依拠していなければなりません。

<資料>
1. The Guiding Principles for the Care and Use of Animals are based on principles formulated by Walter B. Cannon in 1909. The APS Council first adopted them in 1953. Latest revision approved July 2000.
2. Guide for the Care and Use of Laboratory Animals. Institute of Laboratory Animal Resources, Commission on Life Sciences, National Research Council. National Academy Press, Washington, D.C. 1996.
3. Public Health Service Policy on Humane Care and Use of Laboratory Animals. Office of Laboratory Animal Welfare. Washington. D.C.: U.S. Department of Health and Human Services, 28 pp. [PL 99-158. Health Research Extension Act. 1985]
6. 原稿の構成(組立)
例えば、次のような要素から構成されます。「Title page(タイトルページ)」「Mini abstracts(ミニ抄録)」「Structured abstracts(構造化抄録)」「Text(本文)」「Acknowledgments(謝辞)」「References(参考文献)」「Tables(表)」「Legends for illustrations, figures, photographs(図版の説明文)」
7. カバーレターの添付
カバーレターは原稿の送付状であり、送付される原稿に含まれる細目(アイテム)の説明と、著者資格、利害関係の衝突に関する開示、著作権譲渡に関する証書、既刊行資料の再掲許諾文書、インフォームド・コンセント文書などが添付されます。
 雑誌によっては、雑誌独自のカバーレターの「ひな形」を用意しているところもありますが、特に指定のない場合は、原稿の送付部数及び論文タイトルを明記し、通信担当著者の氏名、住所を示すのが一般的です。なお、カバーレターは、機関名の入ったレターヘッドのある便箋にタイプもしくはプリントアウトすることが必要となる場合がありますので、指定のレターヘッドがあるかどうかを確認しておくと便利です(ただし、日本では、投稿原稿と同じサイズのレターヘッドが必ずしもあるとは限りませんので、通常のボンド紙でも構わないと考えられます)。
8. 著者資格
研究計画の策定、研究の実施、データの収集及び解析、原稿執筆などに実質的に貢献した場合のみ、著者として列挙される資格があるものと認められます。
9. 審査員に関する指定
著者は、自分の論文を審査するのに適格と思われる審査員を指名することが可能な場合が多いのですが、最終的な決定は編集者の判断によります。また著者は、利害関係の衝突や研究上の競合関係などから審査に公平を欠くおそれがある人物を、審査員として不適格として挙げることが認められている場合もあります。
10. 既往文献もしくは表・図版等の再掲許諾書
他の著者だけでなく、本稿の著者であっても、著作権譲渡が行われている場合は、出版者からの許諾と、他の共著者からの許諾文書の添付が必要です。
11. インフォームド・コンセントの添付
ヒトを対象とした研究の場合には、倫理委員会の承認を申請する際に、事前に患者等のインフォームド・コンセントを得て、提出しなければなりません。倫理委員会の承認番号等も明記する必要があります。個々の患者を指定するのに、患者の氏名のイニシアルや、院内番号、ID番号などを用いて、仮にも患者本人が同定されるようなことがあってはなりません。また、掲載された写真から患者が同定される可能性は絶対に避けるのは当然ですが、やむを得ぬ場合は、写真掲載の許諾文書を患者から得て下さい。小児など本人の許諾を得ることが困難な場合は、その保護者から許諾文書を得なければなりません。また、患者の写真の目の部分を覆った程度では、患者の許諾に代わるものとは認められません。
12. 掲載手数料など
雑誌によっては、原稿の事務処理手数料を徴収するところがあります。支払方法は、いろいろありますので注意してください。また、掲載決定後の掲載手数料を徴収する場合もあります。さらに、カラー写真等の多色分解製版のための処理料はかなり高額になるのが普通で、通常印刷前に通信担当著者宛に見積書が送付されて、金額負担の意志の確認がとられます。規定ページ数を超過した場合、あるいは校正段階で大幅な修正を加えた場合も課金されることがあります。
13. チェック・リスト
雑誌によっては、投稿規定を完全に遵守し、その手順に従っていることを確認するために、投稿規定の末尾に収載されている「チェックリスト」の全ての項目を完成させて、原稿に同封することを義務づけているところもあります。
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IV. その他の構成要素

1. 略語一覧表
専門分野を扱う雑誌では、その雑誌内部で使用可能な略語のリストを別途掲載していることがあります。その場合は、リストに収載されている略語に限り、正式な用語を添えることなく、論文の本文中で自由に使用することが可能です。ただし、略語は、論文の本文中でのみ定義されることが多いため、書誌データベースや抄録誌への収載も考慮して、如何なる場合であっても、論文タイトル及び抄録中ではそれを使用すべきではありません。
2. 編集委員会メンバーリスト
その雑誌の編集委員の氏名と所属機関を示したリストが、<Editorial Board>の見出しの下に、「投稿規定」とは別に存在する場合があります。投稿規定内に特に送付先住所が明示されていない場合は、このリストのなかの「Editor-in-Chief」宛てに原稿を送付することになります。
3. 定期購読申込フォーム
雑誌によっては、雑誌の定期購読を前提としている場合があります。<Subscription>の見出しの下に、年間購読料と申込み条件が示されています
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toukoukitei.net | updated 2007/04/01