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統一規定
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 統一規定 (2007年10月版)
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International Committee of Medical Journal Editors

生医学雑誌への投稿のための統一規定:
生医学の発表に関する執筆と編集

2007年10月改訂版

以下の情報は,Adobe社Acrobat pdfフォーマト版 [英文] 翻訳版] で,検討用/印刷用として利用可能です。

国際医学雑誌編集者委員会


I. 目的の言明

A. 統一規定について
B. 統一規定の潜在的利用者
C. 統一規定をどのように利用するか

II. 研究の実施と報告における倫理的配慮

A. 著者資格と貢献者資格
1. 署名著者
2. 謝辞に列挙された貢献者
B. 編集者の資格
1. 編集者の役割
2. 編集の自由
C. ピアレビュー
D. 利害関係の衝突
1. 個々の著者の関与に関連した潜在的利害関係の衝突
2. 研究プロジェクト支援に関連した利害関係の潜在的衝突
3. 編集者,雑誌スタッフ,または査読者の関与と関連した潜在的利害関係の衝突
E. プライバシーと守秘義務
1. 患者と研究参加者
2. 著者と査読者
F. 研究におけるヒト被験者と動物の保護

III. 生医学雑誌における掲載に関連した出版及び編集上の問題

A. 否定的研究を掲載する義務
B. 訂正,撤回,及び「懸念の表明」
C. 著作権
D. 重複掲載
1. 二重投稿
2. 重複掲載
3. 受理可能な二次掲載
4. 同一研究に基づく競合原稿
a. 解析または解釈の相違
b. 報告された方法または結果の相違
5. 同一データベースに基づく競合原稿
E. 通信欄
F. 補遺,特集号,及び特別シリーズ
G. 電子出版
H. 広  告
I. 医学雑誌と一般のメディア
J. 臨床試験登録義務

IV. 原稿の作成と提出

A. 生医学雑誌への投稿のための原稿作成
1.
a. 一般的原則
b. 特定の研究デザインのための報告ガイドライン
2. タイトルページ
3. 利害の衝突に関する告知ページ
4. 抄録とキーワード
5. 緒  言
6. 方  法
a. 参加者の選択と記述
b. 技術的情報
c. 統  計
7. 結  果
8. 考  察
9. 参考文献
a. 参考文献に関する一般的な注意事項
b. 参考文献のスタイル及び書式
10. 表
11. 図版 (図)
12. 図版 (図) に対する説明文
13. 度量衡の単位
14. 略語と記号
B. 雑誌への原稿の送付

V. 参考文献

A. 当文書において引用された参考文献
B. 生医学雑誌の関連情報のその他の情報源

VI. 国際医学雑誌編集者委員会 (ICMJE) について

VII. 「統一規定」 の著者

VIII. 「統一規定」 の使用,配布,及び翻訳

IX. 問い合せ



I. 目的の言明

I.A. 統一規定について

  一般的な医学雑誌の編集者の小さなグループが,彼らの雑誌に投稿する原稿の書式に関するガイドラインを制定するために,1978年,カナダのブリティッシュコロンビア州バンクーバーにおいて非公式の会合を持ちました。 このグループは,「バンクーバーグループ」 として知られるようになりました。 米国国立医学図書館によって開発された参考文献表のための書式を含む投稿規定は,1979年に初めて発表されました。 バンクーバーグループは,国際医学雑誌編集者委員会 (International Committee of Medical Journal Editors,ICMJE) へと拡大発展をとげ,毎年会合を持つまでに至りました。 当委員会の関心事は次第に拡大して,生医学雑誌における掲載に関連した倫理的原則を含むまでになりました。

  当委員会 (ICMJE) は,これまでに数多くの版の「生医学雑誌への投稿のための統一規定」 を公表しています。 ここ数年来,原稿作成を凌ぐような問題が持ち上がっており,編集方針に基づいて幾つかの個別ステートメントの整備に至りました。 統一規定の全文書は1997年に改訂され,各項は1999年5月と2000年5月に更新されました。 2001年5月に,当委員会は潜在的利害関係の衝突に関連する項を改訂しました。 2003年に,当委員会は文書全体を改訂再構成し,個別に発表されたステートメントを本文中に組み込みました。 当委員会は2005年に本改訂版を作成しました。

  「生医学雑誌への投稿のための統一規定」 の全内容は,教育的,非営利目的のため,著作権に係わりなく複製することが出来,当委員会は資料の配付を奨励します。

  「統一規定」 の利用に賛同する雑誌は,それぞれの投稿規定中でそれらの規定が 「統一規定」 に合致していることを記述し,この版を引用することが奨励されます。 「統一規定」 に準拠する出版物として 「www.ICMJE.org」 に収載を望む雑誌は,ICMJE事務局に連絡を取って下さい。

  ICMJEは,一般的な医学誌の小規模なワーキング・グループであるため,オープンメンバーシップ制をとる組織ではありません。 時折,ICMJEは,既存の委員会の枠内ではもはや得られることのない本当に必要とされる視野を,新たな雑誌もしくは団体が与えてくれると当委員会が感じた場合,新規メンバーもしくはゲストを招聘することがあります。 なお,生医学出版領域における編集等にかかわるオープンメンバーシップ制の組織には,世界医学編集者協会 (World Association of Medical Editors,WAME) www.WAME.org,及び科学編集者評議会 (Council of Science Editors,CSE) www.councilscienceeditors.org が含まれます。

I.B. 統一規定の潜在的利用者

  当委員会は,主として生医学研究の正確で明瞭な,容易に入手しやすい報告を作成配布する著者と編集者の共同作業に資するべく,統一規定を作成したものであります。 冒頭のセクションは,生医学雑誌における現行の評価,改善,及び出版の過程に関連した倫理的原則に対応しています。 あとの諸項は,原稿の執筆と投稿のより技術的側面に向けられています。 当委員会は,全文書が著者と編集者双方の関心事に関連しているものと確信しています。

  統一規定は,査読者,出版者,メディア,患者とその家族,及び一般読者などの多くの利害関係者に,生医学関係論文執筆と編集に対する有用な洞察力を提供することが可能です。

I.C. 統一規定をどのように利用するか

  統一規定は,研究の実施と報告における倫理的原則を提示しており,また編集と執筆に関する特定の要素に関連した推奨を提供しています。 これらの推奨は,「科学的根拠に基づく」 ものであることを目指した整然とした計画的調査に基づいているというよりは主として多年にわたって収集された,さほど多くはない数の編集者と著者の共有する経験に基づいています。 可能な限り,推奨にはそれを正当化する理論的根拠が添えられており,それ故に,本文書は教育目的に役だっています。

  著者は,説明文に記載されているように,いかなる雑誌に投稿される原稿の場合でも,可能な限りいかなる時でも本文書の推奨に従うことが,編集の容易さと同様に報告の質と明快さを向上させることに役立つことを理解するでしょう。 同時に,あらゆる雑誌は,編集目的に一意に合致した編集上の規定を有することになります。 従って著者は,原稿の提出先として選択した雑誌が掲載した独自の投稿規定,例えば,その雑誌にふさわしい話題,投稿すべき論文の形態 (例えば,原著論文,総説,または症例報告) などに精通することが必要で,これらの指示事項に従うべきです。 オハイオ医科大学のMulford図書館は,便利な投稿規定のリンク集を維持管理しています。

II. 研究の実施と報告における倫理的配慮

II.A 著者資格と投稿資格

II.A.1. 署名著者

  「著者」 は,一般に,掲載された研究に対して実質的な知的貢献をなした人物であると見なされ,生医学の著者資格は,重要な学術的,社会的,及び財政的に密接な関係を持ち続けています[1]。 過去に,著者として列挙された人々と謝辞から研究に対する貢献に関する情報を読者は滅多に提供されませんでした[2]。 一部の雑誌は,投稿された研究 (少なくとも本来の研究) に参画したとして名前を挙げられた各人の貢献に関する情報を要求し,発表しています。 編集者は,誰が全体としての研究の整合性に責任があるのかを同定する方針と同様に,貢献者資格についての方針を構築して実践することを強く奨励されます。

  貢献者資格と保証者資格についての方針が,貢献を取り巻く曖昧さの多くを明確に除去する一方,著者資格を与える貢献の量と質に関する疑問は決着がつかないままです。 当委員会は,著者資格に関する以下の判定基準を推奨しており,これらの判定基準は,著者とその他の貢献者を区別している雑誌では,依然として適切です。

・ 著者資格の表示は,1) 構想と設計,もしくはデータ取得,またはデータの解析と解釈に対する実質的貢献,2) 論文の起草,または重要な知的内容に対する決定的改訂,3) 掲載されることになる版の最終承認,に基づくべきです。 著者は,1,2,及び3の条件を満たして下さい。

・ 大規模な多施設グループが研究を実施した場合,グループは原稿について直接責任を引き受ける人物を同定すべきです[3]。 これらの人物は,上記の著者資格/貢献者資格の基準に完全に適合すべきで,編集者は雑誌特有の著者及び利害関係の衝突の開示書式の全項目を記入するよう,これらの人物に求めることになるでしょう。 グループ著者の原稿を投稿する場合,通信担当著者は優先される引用を明示すべきで,またグループ名と同じく個々の著者全員を明確に同定すべきです。 雑誌は,一般にグループの他のメンバーを謝辞の中に列挙することになるでしょう。 米国国立医学図書館は,グループ名と原稿に直接責任があるとグループが同定した個人名を索引に載せています。

・ 資金調達,データ収集,または研究グループの全般的管理だけでは著者資格は正当化されません。

・ 著者として指名されたすべての人物は著者資格について適格でなければならず,適格者全員が記載されなければなりません。

・ 各著者は,内容の適切な部分について公的責任をとるべく,研究に十分な参画をなしていなければなりません。

  現在一部の雑誌は,「保証人」 として言及される1名以上の著者を,発端から掲載論文まで全体としての研究の整合性と,その情報の掲載に責任をとる人物として同定することを要求しています。

  多施設試験の著者資格は,次第にグループに帰せられるようになっています。 著者として名前を挙げられるグループの全員は,上記の著者資格の基準を完全に満たすべきです。

  当該グループは,掲載を目的として原稿を投稿する前に,寄稿者/著者に関して合議において決定を下してください。 通信担当著者/統括管理責任者は,これらの個々人の存在と掲載順序について説明する用意をしておくべきです。 著者資格/寄稿者資格の決定または著者資格に関連する対立を仲裁することは,編集者の役割ではありません。

II.A.2. 謝辞に列挙された貢献者

  著者資格の要件を満たさない貢献者は全員,謝辞のセクションに記載してください。 謝辞を受けられる可能性を持つ人々の例としては,純粋に技術面でのサポートや原稿執筆の手伝いを行う個人,もしくは一般的な援助のみを提供する診療科長や学科主任がこれに含まれます。 編集者は,通信担当著者に対して研究デザイン,データ収集,データ解析,もしくは原稿作成に関して,彼らが成した援助の有無について申告するように要請して下さい。 そのような支援が得られた場合,著者は刊行論文中において,こうした支援を提供した人々の身元とそれを援助した団体について開示して下さい。 財政的及び物質的援助に対しても,同様に謝辞が与えられるべきです。

  論文に対して実質的貢献はしたが,著者資格に当たらない人物のグループは,「臨床的治験担当医」 または「参加治験担当医」 の見出しで列挙しても差し支えありません。 また,彼らの役目または貢献は,例えば,「科学的助言者としての役目を果たした」 ,「研究計画を批判的に吟味した」 ,「データを収集した」 ,または「被験患者を調達し世話をした」 などと記載されるべきです。

  読者は,データと結論に関する彼らの保証を推論する可能性があるので,すべての人は謝辞を受けることについて書面での許可を与えなければなりません。

II.B. 編集者資格

II.B.1. 編集者の役割

  雑誌の編集者は,全内容に責任を負うべき人物です。 医学雑誌の所有者と編集者には,その雑誌の定められた目的とコストに配慮しつつ,出版された信頼性ある読み応えのある雑誌の出版という共通の努力目標があります。 しかしながら,雑誌所有者と編集者の機能は異なっています。 雑誌所有者には,編集者の任命と解任,編集者が可能な全範囲にわたって関与すべき重要なビジネス上の決断を下す権利があります。 編集者は,雑誌の編集内容の決定に完全な権限を持たなければなりません。 編集の自由に関するこの概念は,編集者の地位を危険にさらすほどであってさえも断固として擁護されるべきものです。 実際にこの自由を確保するには,編集者が代表支配人に対してばかりでなく,所有権の最高レベルに対しても直接面接出来なければなりません。

  医学雑誌の編集者は,その地位に関する一般条項に加え,編集者の権利と義務を明確にのべ,更に利害対立を解決するための手段を規定する契約を結ぶべきである。

  独立した編集諮問委員会が,編集方針を確立し,堅持する編集者に対する力添えに役立つかも知れません。

II.B.2. 編集の自由

  ICMJEは,世界医学編集者機構の編集の自由に関する定義を採択しています。 この定義は,編集の自由または独立性とは,編集長がその雑誌の編集内容全般にわたって完全な影響力を持つべきであるとする概念と記述しています。 雑誌所有者は,個々の論文の評価,選択,または編集に,直接または決断に強く影響する環境を創出することをもって,干渉すべきではありません。 編集者は,雑誌読者に対する研究の有効性と重要性に基づいて決断すべきであって,雑誌の商業的成功に基づくべきではありません。 編集者は,報復を怖れることなく医療のすべての側面ついて,批判的ではあるが,信頼出来る見解を,たとえこれらの見解が出版社の商業的目標と衝突するかも知れない場合でさえも,表明するために自由であるべきです。 編集者と編集者の団体は,編集の自由の概念を支持し,国際的な医学界,学界,及び一般の地域社会の注目に対する,かかる自由の大いなる超克を引き出す義務があります。

II.C. ピアレビュー

  公平独立で批判的な評価は,科学的処理過程を含むすべての学術的作業に内在する一面です。 ピアレビューは,雑誌に投稿された原稿の,編集部員ではない専門家による批判的評価です。 従って,ピアレビューは科学的処理過程の重要な延長とみなすことが出来ます。 実際の価値はわずかしか研究されておらず,広く議論されていますが,ピアレビューはどの原稿が彼らの雑誌に適当かを決定し,報告の質を向上させようとする努力について,著者と編集者の役に立っています[4]。 ピアレビュー誌は,掲載された研究論文の大部分を外部の再審理のため提出するものです。 再審理のため送付された原稿の数と種類,査読者の数,査読手続き,及び査読者の見解の利用は,異なることがあります。 透明性に利するため,各誌は著者のための指示事項の中でその方針を公開すべきです。

II.D. 利害関係の衝突

  ピアレビュー過程の一般の人々の信頼と,掲載された論文の信頼性は,執筆,ピアレビュー,及び編集上の決断の間に,どれだけ上手に利害関係の衝突を処理するかに,ある程度依存しています。 利害関係の衝突は,著者 (または著者の所属機関) ,査読者,または編集者が,彼または彼女の行動に不適切に影響 (偏向) する財政的または個人的関係 (このような関係は,二重契約,利害関係の競合,または忠誠心の競合としても知られています) がある場合に存在します。 これらの関係は,判定に対する取るに足りない潜在力から大きな潜在力まで異なっており,すべての関係が真の利害関係の衝突を提示するものではありません。 利害関係の衝突の潜在力は,関係が彼または彼女の科学的判断に影響することを一人一人が信じるか否かに関わらず存在する可能性があります。 財政的関係 (雇用,コンサルタント,株式所有権,謝礼金,有償鑑定のような) は,最も容易に同定可能な利害関係の衝突で,雑誌,著者,及び科学自体の信頼性を損なう可能性が最も高いものです。 しかしながら,衝突は,個人的関係,学術的競争,及び知的情熱のような他の理由でも発生します。

  ピアレビューと掲載過程でのすべての関係者は,潜在的利害関係の衝突を与えると見なされるかも知れないすべての関係を開示しなければなりません。 独創的研究の報告よりも論説及び総説論文においてバイアスを見いだすことがより困難である可能性があるので,利害関係の開示は,これらの種類の掲載との関連でより重要です。 編集者は,編集上の決定の根拠として,利害関係の衝突及び財政的利害関係言明書に開示された情報を採用することが出来ます。 編集者は,原稿の判定において重要であると信じるならば,この情報を発表するべきです。

II.D.1. 個々の著者の関与に関連した潜在的利害関係の衝突

  論文であれレターであれ,著者が原稿を投稿する場合,彼らの研究を偏向したかも知れないすべての財政的個人的関係を開示する責任があります。 曖昧さを避けるため,著者は潜在的衝突が存在するかしないかを明記しなければなりません。 著者は,必要ならば原稿に付随するカバーレターの中で追加の詳細を提供し,原稿の中のタイトルページに続く利害関係の衝突告示ページでそうするべきです(セクションIV.A.3.「利害の衝突に関する告知ページ」 を参照)。

  著者は,執筆もしくはその他の支援を提供する個々人を特定し,この支援のための資金源を明らかにすべきです。

  治験担当医師は,研究参加者に対する潜在的衝突を開示しなければならず,そうしているかどうかを原稿の中で言明すべきです。

  編集者は,潜在的衝突について著者によって開示された情報をいつ掲載するかを決定する必要もあります。 もし疑問があれば,掲載する側を選択するのが最良です。

II.D.2. プロジェクト支援に関連した利害関係の潜在的衝突

  次第に,個々の研究が企業,私立財団,及び政府からの資金拠出を受けるようになっています。 この資金拠出の状況は,研究を偏向させ,さもなければ不信を抱かせる潜在力を持っています。

  科学者は,掲載のため称賛に値する研究結果を投稿する倫理的義務があります。 更に,研究に直接責任がある人物と同様に,研究者はデータの入手と,それを独立に解析し,原稿を執筆して掲載する能力に干渉するような契約を結んではなりません。 著者は,研究計画,データの収集,解析,及び解釈,報告の執筆,及び報告を掲載するための投稿の決断における,研究資金援助者の役割を記載しなければなりません。 支援源がこのような関与でなければ,著者はその旨言明すべきです。 資金援助者が研究に直接関与している場合に潜在的に導入される偏向は,他の種類の方法論的偏向と類似しています。 従って一部の雑誌は,「方法」 のセクションに資金援助者の関与に関する情報を含める方法を選択しています。

  編集者は,成果に所有権または財政的利害関係がある機関によって資金を提供された研究の著者に,「私は,本研究におけるすべてのデータを入手利用可能でしたし,データの完全性とデータ解析の正確性に完全な責任を負っています」 といったような確約書に署名することを要求出来ます。 編集者は,掲載のため研究を受理する前に,特定の研究と関連したプロトコル及び (もしくは) 契約書の写しを精査することを奨励されるべきです。 編集者は,資金援助者が著者の出版権に対する支配を確立している場合には,論文を考慮しない道を選択出来ます。

II.D.3. 編集者,雑誌部員,または査読者の関与と関連した潜在的利害関係の衝突

  編集者は,明らかな潜在的利害関係の衝突がある,例えば,著者のいずれかと同一部門または機関で働く人物を外部査読者に選任することは避けるべきです。 著者は,通常専門的な潜在的利害関係の衝突の理由から,しばしば原稿を査読するよう依頼すべきでないと感じている人物の名前を編集者に提供します。 可能であれば,著者は彼らの懸念を説明または正当化するよう求められるべきで,そのような情報は,編集者がかかる要求を正当と認めるか否かを決定する際に,編集者にとって重要です。

  査読担当者は,原稿に関する彼らの意見を偏向させるかも知れない利害関係の衝突はどれでも編集者に開示しなけれならず,彼らはもし適切と信じるのであれば,特定の原稿の査読から自らを不適格とすべきです。 著者の場合と同様に,潜在的衝突に関する査読者の側の沈黙は,開示を怠ったこのような衝突が存在するか,衝突が存在しないかのいずれかを意味するかも可能性があります。 従って,査読者は,衝突が存在するかしないかを明示的に言明することも求められなければなりません。 査読者は,自身の興味を助長するために,出版前に研究の知識を利用してはなりません。

  原稿に関して最終決断を下す編集者は,彼らが判断するかも知れない問題のいずれにおいても,いかなる個人的,職業的,または財政的関与もあってはなりません。 他の編集部員は,編集上の決定に参画しているのであれば,彼らの財政的利害関係の現況を (編集上の判断に関連しているかも知れないので) 編集者に提供して,利害関係の衝突があるいかなる決定からも自身を不適格としなければなりません。 編集部員は,個人的利益のために,原稿に関わる作業を通じて得た情報を用いてはなりません。 編集者は,雑誌関係者の関与と関連する潜在的利害関係の衝突について,正規の開示言明書を掲載しなければなりません。

II.E. プライバシーと守秘義務

II.E.1. 患者と研究参加者

  患者は,インフォームドコンセントなしには侵害されるべきではないプライバシーに対する権利を持っています。 患者の名前,頭文字,または病院番号を含む同定情報は,情報が,科学的目的のため不可欠であり,患者 (または親または保護者) が掲載について書面での同意を与えていない場合は,文書中の記述,写真,及び家系図の中で公開されるべきものではありません。 この目的のためのインフォームドコンセントは,同定可能な患者が掲載予定の原稿を提示されることを必要とします。 著者は,刊行後に活字となった場合に加えて,潜在的に身元を確認し得るあらゆる材料が,インターネットを通じて利用可能となる事実をこれらの患者に対して開示すべきです。

  身元を明らかにし得る詳細な説明は,それらが不可欠なものでなければ割愛すべきです。 完全な匿名性の達成は困難であるとはいえ,幾らかでも疑念が存在する場合には,インフォームド・コンセントを得ておくべきです。 例えば,患者の写真の眼の部分を覆い隠すことは,匿名性の保護にとって不十分です。 例えば,遺伝家系図において,匿名性の保護のために本人であることを示す特徴を改変せざるを得ない場合,著者は改変が科学的意味を歪曲しないことに確約を与え,また編集者はそのことに留意すべきです。

  インフォームド・コンセントに関する必要条件は,その雑誌の投稿規定に含めるべきです。 インフォームド・コンセントが得られた場合,それは掲載論文中に示されるべきです。

II.E.2. 著者と査読者

  原稿は,当然払うべき著者の守秘義務に注意を払って査読されるべきです。 査読のため原稿を投稿する場合,著者は,彼らの名声と出世がかかるかも知れない彼らの科学的業績と創造的努力の結果を,編集者に委ねることになります。 著者の権利は,原稿査読の極秘の詳細を開示することによって侵害されるかも知れません。 査読者は,編集者によって遵守されるべき守秘義務に対する権利も持っています。 守秘義務は,不正行為または詐欺行為が申し立てられれば破られることになるかも知れませんが,そうでなければ遵守されるべきです。

  編集者は,著者と査読者以外の何人に対しても,原稿に関する情報 (原稿の受領,内容,査読の進行状況,査読者による講評,あるいは最終結果を含む) を開示してはなりません。 これには,訴訟手続きのための資料利用に対する要請が含まれます。

  編集者は,査読者に対して,査読のため送付された原稿が証言拒否の認められる事項であり,著者の私有財産であることを明確にしなければなりません。 従って,査読者と編集部員は,原稿が出版される前に著者の業績を公然と論じたり,構想を盗用したりしないことで,著者の権利を尊重しなければなりません。 査読者は,自身の資料として原稿のコピーを作成することは許されるべきものではなく,またそれを,編集者の許可を得た場合を除いて,他者と共有することは禁じられなければなりません。 査読者は,査読結果を送付後は原稿のコピーを返却または破棄すべきです。 編集者は,不採用となった原稿のコピーを保管すべきではありません。

  査読者の論評は,査読者,著者,及び編集者の許可なくして,掲載されたり,他の方法で公表されたりすべきではありません。

  査読者が匿名のままであるべきかどうかについては意見が異なっています。 著者は,査読が匿名なのかを知るため,彼らが選択した雑誌の著者に関わる情報を調べるべきです。 論評が無署名の場合,査読者の身元は査読者の許可なしで著者またはいかなる人にも明らかにされてはなりません。

  一部の雑誌は,原稿と共に査読者の論評を掲載しています。 このような流儀は,著者と査読者の同意なくして採用されるべきものではありません。 しかしながら,査読者の論評は,査読者が査読過程を参考にする助けとなるので,同一原稿の他の査読者には送付されるべきで,また査読者に編集者の決定を通知することは差し支えありません。

II.F. 研究におけるヒト被験者と動物の保護

  ヒト被験者に関する実験を報告する場合,著者は執られた処置がヒトの実験についての責任ある委員会の倫理基準 (機関及び国の) ,及び2000年改訂の1975年ヘルシンキ宣言[5]に合致していることを示すべきです。 研究が,ヘルシンキ宣言に従って実施されたかどうかについて疑問がある場合は,著者は彼らの研究方法の合理性を説明し,機関の審査主体が研究の曖昧な側面を明示的に承認したことを立証しなければなりません。 動物実験を報告する場合,著者は実験動物の管理と利用に関する機関及び国の指針に従っているかどうかを示すよう求められるべきです。

III. 生医学雑誌における掲載に関連した出版及び編集上の問題

III.A. 否定的研究を掲載する義務

  編集者は,結果が否定的 (すなわち,帰無仮説が納得のいくように受け入れられる) か,または肯定的 (すなわち,帰無仮説が受け入れられない) かについての,読者に関係する重要な疑問について注意深く行った研究を掲載することについて,真剣に考慮すべきです。 否定的研究の投稿または掲載を怠ることは,とりわけ出版の偏向を助長します。 否定的であると主張する多くの研究は,事実結論に到達しておらず,生医学的知識に加えるべきものもほとんどなく,雑誌資源を浪費するだけのため,結論に到達していない研究の掲載には問題を含みます。

III.B. 訂正,撤回,及び「懸念の表明」

  編集者は,当初,著者が誠実な観察に基づいて研究を報告していると仮定しなければなりません。 にもかかわらず,2種類の困難が発生する可能性があります。

  先ず,研究の一部の訂正または正誤表の掲載を必要とする誤りは,掲載論文中で言及される可能性があります。 訂正は,番号付けされたページに現れ,目次ページに記載され,完全な原本引用を含み,オンラインであれば原論文へのリンクまたはその逆のリンクがあるべきです。 誤りが,研究の本体すべての価値を損なうほど重要であるおそれがある,ということは考えられますが,これはありそうになく,個別基準で編集者と著者によって取り扱われるべきです。 このような誤りが,研究の正常な経過の中での新しい科学的情報の出現によって露呈された欠点と混同されてはなりません。 後者は,なんの訂正も撤回も必要としません。

  第2種の困難は,科学的詐欺行為です。 研究の誠実さまたは高潔さについて実質的疑問が生じた場合は,投稿された場合でも掲載された場合でも,通常著者の資金援助機関によって疑問が適切に追求されたことを保証することは,編集者の責任です。 しかしながら,責任が研究が実施された機関または資金拠出機関にあることについて,完全な調査または判定をすることは通常編集者の所管ではありません。 編集者は,最終判断について直ちに報告を受け取るべきで,もし詐欺的論文が掲載されている場合には,雑誌は撤回を公表しなければなりません。 この調査方法が満足のいく結論に帰着しない場合,編集者は彼または彼女自身の調査を遂行する道を選択することが出来ます。 撤回の代替案として,編集者は,研究の遂行または高潔さに関する見解について,懸念の表明を掲載することが出来ます。

  撤回または懸念の表明は,そのように明示された場合,オンライン版と同様印刷誌のページの付けられた人目につきやすい項に現れ,目次ページに掲載されて,元の論文の表題見出しに含まれるべきです。 単に編集者への手紙であるべきではありません。 ある条件下では,編集者は別の責任者による撤回を受理出来ますが,理想的には,筆頭著者が論文と撤回で同じであるべきです。 撤回文は,論文がなぜ撤回されるかを説明して,それに対する参照のすべての原論文引用を含むべきです。

  詐欺的論文の著者によるそれ以前の研究の正当性は想定出来ません。 編集者は,彼らの雑誌に掲載された以前の研究の有効性を保証するか,撤回するかを,著者の所属機関に尋ねることが出来ます。 これがなされなければ,編集者は,以前に掲載された研究の有効性が不確かなものであることについての懸念を表明する声明書を掲載する道を選択出来ます。

III.C. 著作権

  多くの生医学雑誌は,著作権の雑誌への移譲を著者に要求します。 しかしながら,「開放利用」 の雑誌の増加は,著作権の雑誌への移譲を著者に要求していません。 編集者は,著者と,彼らの雑誌の編集上の内容の利用に興味があるかも知れないその他の人々に対して,著作権移譲における彼らの地位を明確にするべきです。 ある雑誌の論文の著作権状況は,異なる可能性があります。 一部の内容は著作権を付与出来ません (例えば,合衆国及びその他政府の職員の,職務の過程での執筆になる論文)。 編集者は,他に対して著作権を放棄することに同意することが可能です。 更に他者は連続出版権 (すなわち,電子出版を含む雑誌以外の出版での利用が許されます) の下で保護されることが可能です。

III.D. 重複出版

III.D.1. 二重投稿

  ほとんどすべての生医学雑誌は,他の雑誌によって同時に検討されている原稿を検討しないでしょう。 この方針をもたらした基本的な検討の中では,1) 2誌以上の雑誌が,同時に1誌以上の雑誌に投稿されている原稿の出版権を主張している場合の不同意の潜在性,2) 2誌以上の雑誌が,同一原稿の査読と編集作業に,気付かずに無用に着手し,同一論文を発表する可能性。

  しかしながら,異なった雑誌の編集者は,もし彼らがそうすることが公共の健康のためになるかも知れないと考えれば,論文を同時または連帯して発表することを決断出来ます。

III.D.2. 重複掲載

  重複 (または二重) 掲載は,既に印刷または電子的媒体で出版された論文と重複する論文の掲載です。

  印刷誌であれ,電子的出版物であれ,一次情報源としての定期刊行物の読者は,論文が著者と編集者の選択による再掲載であるという明確な言明がなければ,読んでいるものが原著論文であると信じるより他はありません。 この論拠の基礎にあるのは,国際著作権法,道徳律,及び資源の有効利用である。 独創的研究の二重掲載は,利用可能な証拠を歪曲する,1つの研究の不注意な倍数集計または不適当な重み付けを引き起こすので,特に疑問があります。

  ほとんどすべての雑誌は,既に発表済みの論文に大部分が報告されているか,印刷または電子媒体の何処かに出版のため投稿または受理されている別の論文の中に含まれている研究に関する論文を受領したいとは思っていません。 この方針は,他の雑誌で拒絶されている論文,または専門家会議で抄録またはポスターのような予備的報告の発表に続く完全な報告を検討している雑誌を除外するものではありません。 更にまた,学術的会議の席上で既に発表されたものであるがフルペーパーでの出版は行われていない論文,もしくはプロシーディングスまたは同様の体裁で出版を検討されている論文の検討を妨げるものではありません。 定期的に開催される会議の報道発表用報告はこの規則の違反とは通常見なされません。 しかしながら,追加データや図表のコピーにより,このような報告を詳細に記述すべきではありません。 その結果が簡潔な構造化抄録もしくは表の形式において提示される場合,ICMJEは臨床試験登録に投稿された結果を事前掲載とはみなしません。 なお,治験結果登録は全ての刊行物を引用するか,もしくは当該報告がピアレビュー誌において既に刊行されたものでないことを示す声明を含むべきです。

  論文を投稿する場合,著者は,同一または極めて類似した研究の重複または二重掲載と見なされるかも知れないすべての投稿と以前の報告 (学会発表及び登録記録への結果登録を含む) について,いつでも編集者に完全な言明をしなければなりません。 著者は,原稿が,著者がこれまでの報告を発表しているか,別の発表に関連した報告を投稿している題材を含んでいる場合,その旨編集者に警告しなければなりません。 このような報告はどのようなものであっても,新規論文の中で参照され,参考文献一覧に記載されなければなりません。 このような資料のコピーは,編集者が事態の対処法を決定する助けとなるので,投稿論文に含まれるべきです。

  このような告示なしに重複または二重掲載が企図され,あるいは発生した場合には,著者は編集上の処置がとられることを予想すべきです。 少なくとも,投稿原稿の即時却下が予想されるべきです。 編集者が違反行為に気付かず,既に出版されてしまった場合には,著者の説明あるいは承認があってもなくても,恐らく重複または二重掲載の警告が掲載されることになるでしょう。

  受理されているがまだ掲載されていない論文または編集者への手紙に記載された科学的情報の公共媒体,政府機関,または製造業者に対する予備的報告は,多くの雑誌の方針に違反するものです。 論文またはレターが,薬剤,ワクチン,その他生物学的製品の重篤な有害作用,または医療機器,または報告義務のある疾病のような主要な治療上の進歩,または公衆衛生上の事故を報告している場合,このような報告は正当化されます。 この報告は,出版を危うくすべきではありませんが,前もって編集者と議論して承諾を得るべきです。

III.D.3. 受理可能な二次掲載

  政府機関及び専門機関によって制定されたガイドラインのような,ある種の形式の論文は,最も広汎な見込み読者に届く必要があるかも知れません。 このような例では,時に編集者は他の雑誌でも掲載されている資料を,著者及びこれら他の雑誌の編集者の同意を得て掲載することを敢えて選択します。 種々の他の理由で,同一もしくは他の言語で,特に他の国々での二次掲載は,以下の条件のすべてに合致することを前提に正当と認められ,有益である可能性があります。

1. 著者が双方の雑誌の編集者から承認を得ており,二次掲載版に関わる編集者が一次掲載の版のフォトコピー,別刷,または原稿を入手しなければなりません。

2. 一次掲載の優先権は,少なくとも1週間の出版間隔を置くことによって尊重されます (双方の編集者によって別途特に交渉された場合を除く)。

3. 二次掲載の論文は,別の読者層を対象とするため,要約版で十分な場合もあります。

4. 二次掲載の版は,一次掲載の版のデータと解釈を忠実に反映します。

5. 二次掲載の版のタイトルページの脚注は,読者,査読者,及び文書化機関に,論文の全部または一部が出版されていることを報告し,一次参照を提示します。 適当な脚注は,「この論文は [完全な参照を付した雑誌名] に最初に報告された研究に基づくものである」 として下さい。

このような二次掲載に対する許諾は,無償であるべきです。

6. 二次掲載のタイトルは,それが一次掲載の二次掲載 (完全版としての再出版,要約版としての再出版,完全版としての翻訳,要約版としての翻訳) であることを示すべきです。 なお,留意すべきは,米国国立医学図書館は翻訳版を「再出版」 としては考慮していません。 また,MEDLINEに索引される雑誌においてオリジナル論文が掲載されている場合には,翻訳版が引用もしくは索引されることはありません。

III.D.4. 同一研究に基づく競合原稿

  共同研究者の論争を示す原稿の掲載は,雑誌の誌面を浪費し,読者を混乱させる可能性があります。 一方,編集者が共同研究チームの極一部により執筆された原稿を承知の上で掲載する場合,チームの残りの人々の共著者資格の権利を否定することもあり得ますし,研究の解釈についての見解の相違を正当化するための雑誌読者の利用も否定することがあり得ます。

  2種類の競合投稿が考えられます。 すなわち,研究の解析と解釈に不同意の共同研究者による投稿と,どんな事実とどのデータが報告されるべきかについて不同意の共同研究者による投稿です。

  データの所有権に関する未解決の疑問はともかくとして,以下の一般的な意見が,これらの問題を扱う編集者と他の人々に役立つかも知れません。

III.D.4.a. 解析または解釈の相違

  論争がデータの解析または解釈に集中しているのであれば,著者は両方の見解を明確にした原稿を投稿するべきです。 意見の相違は,カバーレターの中で説明されるべきです。 原稿の査読と編集上の校閲の標準的手続きは,編集者が解析または解釈に関わる著者らの不一致を解決するのに役立つかも知れません。

  論争が解決されずに,研究が掲載に値するのであれば,両方の意見が掲載されるべきです。 選択肢には,同一研究について2つの論文を掲載するか,2種類の解析または解釈を含む1つの論文を掲載するかがあります。 このような場合,不一致の概要を説明する声明と,それを解決する試みにおける雑誌の関与を掲載することが,編集者にとって適切でしょう。

III.D.4.b. 報告された方法または結果の相違

  論争が研究期間中になにが実際に行われ,あるいは観察されたかについての意見の相違に集中しているのであれば,雑誌編集者は,不一致か解決されるまで掲載を拒絶すべきです。 査読は,このような問題の解決には期待出来ません。 不誠実または不正行為の十分な証拠がない申し立てがあれば,編集者は適切な機関に報告するべきで,また著者には研究上の違法行為の嫌疑を報告する編集者の意向について通告されるべきです。

III.D.5. 同一データベースに基づく競合原稿

  編集者は,時々同一データ・セット,例えば,公共のデータベースから解析した,別々の研究グループからの原稿を受け取ることがあります。 原稿は,解析手法,結論,またはその両方について異なることがあります。 それぞれの原稿は,別々に検討されるべきです。 同一データの解釈が極めて類似している場合,より早く受理した原稿に対して優先権を与えることが編集者にとって合理的ですが,必須というわけではありません。 しかしながら,多重投稿についての編集上の考慮は,この状況で正当化される可能性があり,また異なった解析的アプローチが相補的で等しく有効であることもあり得るので,1つ以上の原稿を掲載することを良しとする理由さえもあります。

III.E. 通信欄

連絡担当著者/統括管理責任者は当該雑誌との通信に対して一義的な責任を負うものですが,ICMJEはいかなる通信文のコピーであっても,編集者は記載されている全著者に対して送付することを推奨します。

  生医学雑誌は,既に発表された論文とは無関係に,短報やコメンタリーと同様に,論評,質問,または批評を投稿するための仕組みをそれらの雑誌の読者に用意すべきです。 これには,通信欄またはコラムの形式を取ることが適当と思われますが,必ずしもそうする必要はありません。 通信欄で議論された論文の著者は,なるべくなら元の書簡が現れたのと同じ号において回答する機会を与えられるべきです。 通信欄の著者は,利害関係の競合または衝突はどんなものでも言明するよう求められるべきです。

  掲載された通信欄は,長さ,文法的訂正,及び雑誌の文体について編集される可能性があります。 もう一つの方法として,編集者は,例えば,インターネット上の迅速回答欄のようなところで,長さまたは文体について未編集の通信欄を掲載する道を選択することも出来,雑誌はこの点に関して編集上の手法を言明すべきです。 著者は,レターまたは応答の内容または調子を変化させる編集上の変更を受け入れるべきです。

  編集者は,見当違いの,つまらない,あるいは説得力に欠けた通信欄の題材をふるい分けて取り出す特権を所有していますが,表明されるべき意見の範囲を容認する責任があります。 通信欄は,単に雑誌または編集者の視点を宣伝するために用いられるべきではありません。 すべての例の中で,編集者は失礼,不正確さ,または中傷的発言を選別して取り除く努力をなさねばなりませんし,意見または所見の信用を傷つけることを意図した人身攻撃の議論を許すべきではありません。

  公正さの理由から,また通信欄を管理可能な比率以内に維持するため,雑誌は論文と通信欄に対する回答と,所定の話題についての議論に関して締切りを設定すべきかも知れません。 著者の発表された研究に関わる通信欄が標準または迅速回答欄に現れることになっている場合,雑誌は著者に通告するかどうかも決定すべきです。 雑誌は,オンライン上で出される未編集の通信欄のファイル保管についても方針を設定すべきです。 これらの方針は,両方とも雑誌の印刷及び電子版で発表されるべきです。

III.F. 補遺,特集号,及び特別シリーズ

  補遺は,関連した論点または話題を扱う論文の集合で,雑誌の別号として,または定期号の一部として出版されて,通常雑誌出版社以外の資金源によって出資されています。 補遺は,教育,研究情報の交換,重点を絞り込んだ内容へのアクセスの容易さ,学術及び企業団体間の協力体制の向上など,有益な目的に役立ちます。 資金源は話題と視点の選択を通じて補遺の内容を偏向させる可能性があるので,雑誌は以下の原則の採用を考慮すべきです。 これらと同じ原則は,外部出資及び (もしくは) 客員編集者を迎える特集号や特別シリーズに適用されます。

1. 雑誌編集者は,補遺のすべての部分を出版する決定の完全な管理を含む,補遺の方針,実務,及び内容について全責任を負わなければなりません。 資金提供団体による編集は,許容されるべきではありません。

2. 雑誌編集者は,外部査読者に補遺原稿を送付し,また補遺のため投稿された原稿を拒絶する権限を保持しなければなりません。 これらの条件は,補遺の編集作業を開始する前に,著者と外部補遺編集者に周知されるべきです。

3. 雑誌編集者は,補遺のいかなる外部編集者の選任も承認すべきで,また外部編集者の作業について責任をとるべきです。

4. 補遺で検討されている研究,出版,及び資金提供源が製造している製品に関する資金源は明確に言明されるべきで,補遺の,出来れば各ページに目立つように置かれるべきです。 出来得ればいつでも,資金提供は1カ所以上から受けるべきです。

5. 補遺の広告は,雑誌の残りの部分でのそれと同じ方針に従うべきです。

6. 雑誌編集者は,読者が通常の編集ページと補遺ページを容易に選別出来るようにしなければなりません。

7. 雑誌編集者と補遺編集者は,補遺のスポンサーから個人的好意や個人的報酬を受け取ってはなりません。

8. 補遺での二次出版 (以前に何処かで掲載された論文の再出版) は,原論文の引用で,明確に同定されるべきです。 補遺は,重複または二重出版を回避すべきです。 補遺は,研究結果を再出版すべきではありませんが,公共の利益におけるガイドラインその他の資料の再出版は適切かも知れません。

9. この文書の他の場所で明確に表現されている著者資格と利害関係の潜在的衝突は,補遺にも適用するべきです。

III.G. 電子掲載

  ほとんどすべての生医学雑誌は,現在印刷版と同様に電子版で出版されており,一部は電子版のみで出版されています。 電子出版 (インターネットが含まれます) は,出版行為です。 明快さと一貫性のために,インターネット上で出版された医学及び保健情報は,可能な限りいつでもこの文書の推奨に従うべきです。

  電子出版の本質は,この文書の範囲内とそれを超える両方で,いくつかの特別な配慮を必要とします。 少なくとも,以下の各項を明示すべきです―名称,適切な資格,所属機関,及び編集者,著者,及び寄与者の関連する利害関係の衝突,すべての内容に対する参考文献と出典の資料と属性,著作権に関する情報,サイト所有権の開示,及び助成金,広告及び商業的資金提供の開示。

  ひとつの保健または医学インターネットサイトから他へのリンクは,2番目のサイトの質の暗黙の推奨として理解されるかも知れません。 従って,雑誌は他のサイトへのリンクに注意を払うべきで,利用者が他のサイトへリンクしている場合に,利用者が雑誌のサイトを出ることについての明示的なメッセージを用意することが役立つかも知れません。 他のサイトへのリンクが財政的配慮の結果として張られている場合,これを明示すべきです。 内容を掲載したり更新したりしたすべての日付は明示すべきです。 印刷の場合のように,広告と販売促進のメッセージは,編集内容と並列すべきでなく,営利的内容は然るべく明確に同定可能とすべきです。

  電子出版は流動的な分野です。 編集者は,電子出版に固有の問題に関わる方針を策定し,著者が利用出来るようにし,実施すべきです。 これらの問題には,ファイル保管,誤記の訂正,版次管理,及び保存誌としての電子版もしくは印刷版のいずれかの選択,附属資料の出版,及び電子出版などが含まれます。

  いかなる場合であれ,雑誌は,そのウェッブサイトもしくはアーカイブからを論文を削除すべきではありません。 論文に訂正もしくは撤回が必要となった場合は,当該雑誌の次号の引用可能なページにおいて,可能な限り迅速に,その釈明が適切に表示され,伝達されなければなりません。

  恒久的なアーカイブにおける電子的論文の保管は,歴史的記録にとって不可欠です。 当該アーカイブへのアクセスは即時的であるべきであり,また出版者 (出版社) に代わり,図書館のような第三者機関により管理されるべきです。 また,複数のアーカイブスへの供託保管が奨励されます。

III.H. 広  告

  ほとんどすべての医学雑誌は,出版社に収益を生み出す広告を掲載していますが,広告が編集上の決定に影響することが許されてはなりません。 雑誌は,印刷及び電子版の両方での広告について,正式の,明示的,文書化された方針を備えているべきで,ウェブサイトでの広告方針は,出来うる限り印刷版での方針に類似であるべきです。 編集者は,広告の承認と広告方針の施行について完全で最終的な権限を持たなければなりません。 広告を審査する独立の機関が存在すれば,編集者はその判断を活用すべきです。

  読者が,広告と編集された資料とを容易に識別出来るようにするべきです。 同一の製品または主題についての編集された資料と広告の並列は避けるべきです。 論文の枠内に広告ページを差し込むことは,編集された内容の流れを中断されるので読者を失望させるので,避けるべきです。 広告は,特定の論文と同じ号に掲載されることを条件として販売されるべきではありません。

  雑誌は,広告が著しく目立つべきではありませんが,わずか1,2の広告主からの広告を掲載することは,これらの広告が編集者に影響を与えたと読者が理解する可能性があるので,慎むべきです。

  雑誌は,健康に深刻な害を及ぼすことが証明されている製品―例えば,タバコ―についての広告を掲載するべきではありません。 編集者は,広告に関して存在する自国に特有の規制または工業標準を履行していることを保証すべきで,あるいはまた自誌の標準を構築すべきです。 組織または機関の利害関係が,法律により要求された場合を除き,求人広告その他の非表示広告を規制すべきではありません。 最後に,編集者は,広告に関するすべての批判の公表を考慮すべきです。

III.I. 医学雑誌と一般のメディア

  医学研究のニュースに対する一般の人々の関心は,大衆的メディアをして出来るだけ早く研究に関する情報を得ようと激しく競合させることになっています。 研究者と機関は,時に記者会見を開いたりインタビューに応じることで,科学的雑誌に完全掲載される以前に,非医学的メディアに研究の報告を働きかけることがあります。

  大衆は,不合理な遅延なしに重要な医学情報を受け取る権利があり,編集者はこの過程で役割を演じる責任があります。 生医学雑誌は,本来読者のために出版されますが,一般大衆はその内容に当然の興味を抱くので,これらの補完的興味の合間で適切なバランスが,雑誌のメディアとの相互作用を導くべきです。 開業医は,報告の結論について患者に助言出来る前に,すべての詳細にわたって利用可能な報告を入手する必要があります。 更に,研究が査読を受けて完全な形で出版される前に,メディアが科学的研究を報告することは,不正確あるいは早計な結論を導き出す可能性があります。

  記事差し止めの制度は,原著論文が雑誌に現れる前に,それに基づいた記事が一般メディアに掲載されるのを防止する目的で,一部の国々において確立されています。 記事差し止めは,「公平な競争条件」 を作り出すものであって,記者が慎重に準備する時間がない記事を掲載するために彼らにおよぼす圧力を最小に出来るので,ほとんどすべての記者が評価しています。 生医学情報の一般公開のタイミングの一貫性も,ある種の論文は金融市場に影響する大きな潜在力を持っているので,経済的混乱状態を最小にするために重要です。 一方,記事差し止め制度は,雑誌の利益を自給しており,科学的情報の迅速な普及を遅らせているとして異議を申し立てられています。

  編集者は,これらの問題について方針を確立しようと努めているので,以下の推奨が有用かも知れません。

・ 編集者は,査読雑誌を通じた研究者からの医学情報の大衆への整然とした伝達を助成することが出来ます。 これは,原稿が検討中または掲載待ちの間は研究を公表しないという協定を著者と,また雑誌に掲載される前に記事を公表しない見返りに正確な記事を執筆する際に雑誌が協力するという協定をメディアと結ぶことで達成することが出来ます。

・ 編集者は,記事差し止め制度が自主管理制度の上に立って機能するものであり,何らの正式な執行も取り締まりの仕組みもないことを心に留めておくことが必要です。 従って,記事差し止め制度を遵守しないというかなりの数のメディア表現手段または生医学雑誌の決定は,恐らく迅速な解消に至るでしょう。

・ 雑誌での完全な発表の前にニュースが公開されなければならないような,公衆衛生に明確で緊急に重要な臨床的含意を持つ医学的研究は,極わずかしかありません。 しかしながら,このような例外的状況では,公衆衛生に責任がある然るべき当局が決定すべきで,また医師とメディアに対する情報の事前の浸透に責任を持つべきです。 著者と然るべき当局が特定の雑誌による原稿の検討を希望する場合,編集者はなんらかの公表を行う前に相談を受けるべきです。 編集者が,即時公開の必要性を認める場合は,出版前公表を制限する方針を放棄するべきです。

・ 出版前公表を制限するように企画された方針は,科学的会議での発表媒体での報告や,これらの会議の抄録には適用すべきではありません (「重複掲載」 参照)。 学会で業績を発表する研究者は,記者と発表内容について自由に議論すべきですが,口頭発表で提示されたよりも詳細に研究について提示することは阻止されるべきです。

・ 論文がまもなく発表されることになっている場合,編集者は新聞発表,質疑応答,雑誌の前出しの提供,または記者を適当な専門家に紹介することで,メディアが正確な記事を執筆することを助けるべきです。 ほとんどすべての信頼出来る記者は,記事の公表のタイミングが論文の発表と同時に起こるようメディアの協力を条件とするべきです。

・ 編集者,著者,及びメディアは,上記の原則を雑誌の電子版に早期に公表された資料に対して適用すべきです。

III.J. 臨床試験登録義務

  ICMJEは,臨床試験の包括的で,公的に利用可能なデータベースを育てることが重要であると考えます。 ICMJEは,臨床試験を,医学的介入と医療効果間の因果関係を研究するために介入群もしくは同時性対照群あるいはコントロール群に対してヒト被験者を前向きに割り付けるあらゆる調査研究プロジェクトと定義します。 医学的介入には,薬剤,外科的処置,医療用具,行動療法,ケアプロセス (process-of-care) の変更,及びそれに類似するものが含まれます。

  ICMJEメンバー各誌は,今後,それらの雑誌において,掲載を考慮する条件として,公的な試験登録システムにおける登録を義務づけることになります。 当方針の詳細については,Frequently Asked Questionsの下方にある一連のエディトリアル記事 (「Editorials」 参照) に含まれます。

  当ICMJEは,特定の登録システムを擁護するものではありませんが,ICMJEメンバー各誌は,幾つかの基準を満たす登録システムに著者らの試験を登録するように要請していくことになります。 このような登録システムは,公衆に対して無料でアクセス可能でなければなりません。 また,すべての登録見込み者に対して開放されており,非営利団体により管理される必要があります。 登録データの妥当性を保証するための仕組みが存在する必要があり,また,これらの登録システムは電子的に検索可能であるべきです。 受理可能な登録システムには,以下の表中のデータ要素を最低限含む必要があります。 データフィールドが欠落していたり,あるいは情報価値の無い用語を包含するフィールドを伴う試験登録は不適切です。

  ICMJEは,各雑誌が試験登録番号を 「抄録」 の末尾において公開することを推奨します。 ICMJEはまた,登録番号が利用可能な場合は常時,著者が報告している臨床試験か,あるいは著者がその原稿中に言及しているその他の臨床試験かのいずれかを参照する目的で,著者が最初に使用した登録番号を記載することを推奨します。

最小登録項目データセット*
項  目 注   解
1. ユニークな試験番号 ユニークな試験番号は,主要な登録主体 (登録システム) により設定される。
2. 試験登録日 登録の日付は,主要な登録主体によって設定される。
3. 副次的識別子 スポンサーもしくは他の利害関係者によって割り当てられることがある (無い場合もある)。
4. 資金源 研究に対して資金を提供した団体の名称。
5. 主要スポンサー 調査研究の実施に関して責任を負う主要な主体。
6. 副次的スポンサー 存在する場合は,調査研究の実施に関して責任を負う副次的な主体。
7. 責任連絡担当者 治験参加に関心を持つ患者に対して,試験に関する公開連絡窓口となる担当者。
8. 研究連絡担当者 試験に関する学術的な問い合わせに対応する連絡担当者。
9. 研究のタイトル 研究グループにより選ばれた簡潔なタイトル (研究者が望む場合,割愛することが出来る)。
10. 研究の正式な学術的タイトル このタイトルには,介入の名称,研究対象となる疾患,及びアウトカムが包含される必要がある (例えば,The International Study of Digoxin and Death from Congestive Heart Failure [ジゴキシンとうっ血性心不全に起因する死亡に関する国際研究] )。
11. 調査研究の倫理審査 登録時点で,研究が適切な倫理委員会の承認を受けているか (はい / いいえ) ? (登録されたすべての試験は,治験開始前に倫理委員会による承認を受けることを前提とする)。
12. 対象疾患 研究対象となる医学的状態 (例えば,喘息,心筋梗塞,うつ病)。
13. 介  入 研究内容の記述,及び比較介入 / コントロール介入の別 (世界中のどこでも公に販売されている薬剤もしくは他の製品に対して,これは一般名とする; 未登録の薬剤に対しては,一般名もしくは社内整理番号が受理可能となる)。 介入の期間が特定される必要がある。
14. 主な組み入れ基準と除外基準 研究において参加資格を判定する際の主な患者背景。
15. 研究の種類 データベースには,選択用にドロップダウン・メニューが備えられるべきである。 これには,ランダム化対比ランダム化,遮蔽化の種類 (例えば,二重盲検 double-blind,単盲検 single-blind) ,コントロールの種類 (例えば,プラセボ placebo,実薬 active) ,及び治験群の割り付け方法 (例えば,パラレル parallel,クロスオーバー crossover,要因 factorial) に関する各選択項目が含まれることになる。
16. 予定された試験開始日 最初の治験参加者の組み入れ見込日。
17. 目標標本サイズ 治験責任医師が,新規治験参加者に対して,試験終了前に組み入れを予定する被験者の総数。
18. 被験者募集状況 この情報は入手可能か (はい / いいえ)? ( 「はい」 の場合,情報に対してリンクを張ること)。
19. 主要なアウトカム 研究評価のためにデザインされた主要なアウトカム。 記述には,アウトカムが検討された時期が含まれるべきである (例えば,blood pressure at 12 months [12カ月目における血圧] )。
20. 主な副次的アウトカム 副次的アウトカムは,治験プロトコールにおいて特定されたもの。 記述には,アウトカム検討時期が含まれるべきである (例えば,creatinine clearance at 6 months [6カ月目におけるクレアチニンクリアランス] )
*当データフィールドは,2005年4月にWHOによって召集された会議において仕様が定められた; 説明のための注解は主にICMJEに由来する。

IV. 原稿の作成と提出

IV.A. 生医学雑誌への投稿のための原稿作成

  編集者と査読者は原稿を校閲するために多くの時間を費やし,従って,校閲や編集が容易な原稿を受領することに好意的です。 雑誌から著者への指示にある情報の多くは,各雑誌特有の編集上の必要を満たす方法で目標の達成に向けて企画されます。 以下の手引きは,どんな雑誌にもふさわしい,原稿作成のための一般的な背景と原理を提供するものです。

IV.A.1.a. 一般的原則

  観察や実験に基づく論文の本文は,通常 (必須ではありませんが) ,以下の見出しとともにセクションに分割されます。 すなわち,「Introduction 緒言」 ,「Methods 方法」 ,「Results 結果」 「Discussion 考察」 です。 このいわゆる「IMRAD」 構造は,単に任意的な発表書式ではなく,むしろ科学的発見の過程の直接的反映です。 長い論文には,その内容を明確にするために,幾つかのセクション (特に「結果」 及び「考察」 のセクション) の内部に小見出しが必要になるかもしれません。 症例報告,総説 (reviews) ,エディトリアル等,他の形式の論文には,別の書式が必要となることがありえます。

  電子的書式での発表は,細部あるいは (電子版にのみ存在する) 丸ごとのセクションの追加,情報の階層化,論文の一部分の相互リンクや抜粋,等々の機会を創出します。 著者は,このような新しい発表書式を開発し利用するに際して編集者と緊密に連携する必要があり,またピアレビューのために補正されるかもしれない電子的書式のために,材料を提出して下さい。

  原稿のすべての部分 (タイトルページ,抄録,本文,謝辞,参考文献表,個々の表,及び図表の説明文) をダブルスペースでタイプすること,そして余白を十分に取ることは,編集者と査読者が本文を一行毎に読み,コピー用紙上に直接コメントや疑問を書き加えることを可能にします。 原稿を電子的に投稿する場合,原稿は査読と編集のためにプリントアウトされる必要のある場合があるため,ファイルをダブルスペースでタイプして下さい。

  編集過程で査読者と編集者は度々原稿の特定部分を参照する必要がありますが,これはページに番号が付されていない限り難しいことです。 従って著者は,原稿の全てのページに,タイトルページから始めて一連番号を付けて下さい。

IV.A.1.b. 特定の研究デザインのための報告ガイドライン

  研究報告はしばしば重要な情報を省略してしまいます。 次のセクションで列挙される一般的な必要条件は,あらゆる研究デザインのために報告作業で不可欠な要素と関連するものです。 著者は,加えて,自らの特定の研究報告にとって適切な報告ガイドラインを参考にすることを奨励されます。 無作為化対照試験の報告のためには,著者は,CONSORTステートメントを参照して下さい。 このガイドラインは,報告すべき項目の一覧と患者フローチャートから成る一連の推奨事項を提供します。 また,幾つかの雑誌は,著者が準拠することを要請される場合があるその他の多くの研究デザインに関して,幾つかの報告ガイドラインが既に作成されています (以下の 「報告ガイドライン」 の表を参照) 。 著者は,自分が選んだ雑誌の投稿規定を参考にして下さい。

報告ガイドライン
提唱ガイドライン 研究の種類 情報源
CONSORT 無作為化対照試験 http://www.consort-statement.org/
STARD 診断の正確さに関する研究 http://www.consort-statement.org/stardstatement.htm
QUOROM 系統的レビュー及びメタ分析 http://www.consort-statement.org/Initiatives/MOOSE/moose.pdf
STROBE 疫学における観察研究 http://www.strobe-statement.org/
MOOSE 疫学における観察研究のメタ分析 http://www.consort-statement.org/Initiatives/MOOSE/moose.pdf

IV.A.2. タイトルページ

  タイトルページには以下の情報を記載して下さい。

1. 論文タイトル。 簡潔なタイトルは長く複雑なタイトルより読み易いものです。 しかしながら,あまりに短いタイトルは,重要な情報,例えば,研究デザイン (これは特に無作為化対照試験を識別する際に重要です) を欠く場合があります。 著者はタイトルに,その論文の電子的な文献検索時に高感度かつ特定な結果が得られるように,すべて情報を盛り込んで下さい。

2. 著者の氏名及び所属機関。 一部の雑誌では各著者の最高取得学位を公表してますが,公表しない場合もあります。

3. その研究業績が帰属するべき部署及機関の名称。

4. 権利放棄証書 (その必要があれば)。

5. 通信担当著者。 原稿について連絡責任を負う著者の氏名,郵送先住所,電話及びFAX番号,E-mailアドレス。 (「通信担当著者」 。 この著者は,誰かがこの役割に特定される場合,総体としての研究の完全性の「保証人」 である場合と,そうでない場合があります。 ) 通信担当著者は,自らのE-mailアドレスが公表されるべきものかを明確に示して下さい。

6. 別刷請求先となる著者の氏名と住所,もしくは著者からの別刷入手の求めには添えない旨の表明。

7. 助成金,装置,薬剤 (もしくはそのすべて) の形態で受けた援助の出所。

8. 欄外見出し。 一部の雑誌は,欄外のヘッダもしくはフッタに置くべき短い見出しを通常40字以内 (文字とスペースを合計して) で,タイトルページのフッタ部分に記述しておくことを要請しています。 欄外見出しは大半の雑誌で誌面に表示されますが,更に編集部内での原稿の保管や所在確認に利用される場合もあります。

9. 総単語数。 本文のみの総単語数 (抄録,謝辞,図表の説明文,参考文献表を除く) によって,編集者や査読者は,論文に盛り込まれた情報がその論文のためにあてられる誌面の量に値するか,また投稿された原稿がその雑誌の語数制限を満たすかを,判断することが出来ます。 本文とは別に抄録の総単語数も,同じ理由で役立ちます。

10.図や表の数。 編集スタッフと査読者にとって,原稿に添付されるべき図や表が実際に同封されているかを見分けることは,原稿に付属する図や表の数がタイトルページに注記されていない限り困難なことです。

IV.A.3. 利害の衝突に関する告知ページ

  著者に起こり得る利害の衝突に関する情報が見落とされたり誤って与えられることを防ぐために,この情報が原稿の一部であることが必要です。 まただからこそ,この情報はタイトルページの直後に続く独立のページに盛り込んで下さい。 しかしながら,個々の雑誌によって,著者に対してこの情報をどのページで提供するように求めるかは異なる場合があります。 また一部の雑誌は,査読者に対して利害の衝突に関する情報を渡しません (セクションII.D.「利害関係の衝突」 を参照のこと)。

IV.A.4. 抄録とキーワード

  抄録 (長さ及び構造化書式についての要件は雑誌により異なります) をタイトルページに続けて下さい。 抄録では,研究の文脈あるいは背景を提供して下さい。 また,研究の目的,基本的な手順 (研究被験者あるいは実験動物の選択法,観察と分析の方法) ,中心的な所見 (可能であれば特定の効果量及びその統計的有意性を挙げて下さい) ,そして主要な結論を提示して下さい。 その研究,もしくはそこに含まれる観察の新しくて重要な面を強調して下さい。

  抄録とは,多くの電子データベースにおいては索引に登録される唯一の実質的部分であり,また多くの読者にとっては唯一目を通す部分ですので,著者は,抄録が論文の本文を正確に反映しているかについて注意する必要があります。 残念なことに,多くの抄録は論文の本文との齟齬を来たしています[6]。 構造化抄録の要件となる書式は雑誌毎に異なり,また一部の雑誌では2種類以上の構造を使用します。 著者は,自らが選んだ雑誌により指定された書式で抄録を作成することを必ず忘れないで下さい。

  一部の雑誌は,著者に対して,抄録に続いて論文の中心的な話題を捉えた3〜10個程度のキーワードもしくは短いフレーズを提供し,特定することを要求します。 これらは,索引作成者の論文の相互参照作成を支援することが出来,抄録と一緒に掲載される場合があります。 Index Medicus誌の『医学件名標目表 Medical Subject Headings (MeSH) 』リスト中の用語を用いて下さい。 最近導入された用語について未だ適当なMeSH用語が見当たらない場合は,現時点での用語を使用してもかまいません。

IV.A.5. 緒  言

  その研究に関する文脈と背景を提供すること (例えば,問題の本質とその意義)。 その研究あるいは観察に特有の意義あるいは研究目的,もしくはそこでの実験仮説を提示すること。 研究目的については,大抵の場合,問題として記述するとより鮮明に焦点が定まります。 中心的な目的も二次的な目的も共に明示し,また事前指定されたいかなるサブグループ分析をも記述して下さい。 厳密に直接関係のある参考文献のみを挙げること。 また,報告しようとする研究業績のデータや結論を盛り込んではなりません。

IV.A.6. 方  法

  「方法 Methods」 のセクションには,研究の計画もしくはプロトコールが書かれた時点で知りえた情報のみを盛り込んで下さい。 研究実施中に得られたあらゆる情報は,「結果 Results」 のセクションに属します。

IV.A.6.a. 参加者の選択と記述

  観察もしくは実験の参加者 (患者あるいは実験動物,対照群を含む) についてのあなたの選択を明確に記述し,適格性と除外の基準,更に情報源とした母集団の記述を盛り込むこと。 年齢や性別のような観察因子の研究目的との関連性は必ずしも自明ではないので,それらの観察因子を研究報告に盛り込む際,著者はその使用法について説明して下さい。 例えば,著者は,なぜ特定の年代の被験者のみが含まれているのか,なぜ女性が被験者から除外されているのか等について説明して下さい。 指針は,いかに,そしてなぜ研究がなされたかについて明確にするものにして下さい。 著者が人種もしくは民族のような観察因子を使用する際には,それらの観察因子をどうやって測定したかを定義し,その重要性の十分な根拠を示して下さい。

IV.A.6.b. 技術的情報

  他の研究者がその結果を再現することが可能なように,方法,器具 (製造業者の名称と所在地を括弧内に記載) ,及び手順を十分に詳細に特定すること。 統計学的手法を含む既に確立された方法に対しては,参考文献を提示すること (以下を参照)。 既に公表されてはいるが,あまり周知されていない手法については,参考文献と簡潔な記述を与えること。 新規の,もしくは実質的な修正が加えられた手法については,それらを用いる理由を挙げ,その限界の評価を行うこと。 使用した全ての薬剤と化学薬品について,一般名,投与量,投与経路等を正確に特定して下さい。

  総説原稿を投稿する著者は,データの探索,選択,抽出,及び合成に用いた手法を記述するセクションを盛り込んで下さい。 これらの手法を抄録中でも要約して下さい。

IV.A.6.c. 統  計

  賢明な読者がオリジナルデータを入手し,報告された結果を点検することを可能にするために,十分に詳細に統計学的手法を記述すること。 出来る限り実験結果を定量化し,測定誤差または不確実性 (例えば,信頼区間) の適当な指標を付けて提示すること。 効果量に関する重要な情報を伝達し損なう恐れがあるため,統計的仮説検定 (例えば,P値の利用) のみに依拠することは避けること。 研究デザイン及び統計手法に関する参考文献については,出来るだけ標準的な文献を挙げるようにして下さい (参照ページを提示して)。 使用したコンピュータソフトウェア名を明記して下さい。

IV.A.7. 結  果

  研究結果を,本文,表,及び図版を通じて,論理的順序に沿って提示し,中心的あるいは最も重要な知見は最初に示して下さい。 表あるいは図版中のデータ全部を本文中で繰り返してはなりません。 重要な観察のみを,強調,もしくは要約すること。 付加的あるいは補足的な資料及び技術的詳細は,目を通しやすく,ただし,本文の流れを邪魔しないように,付録に収録することが可能です。 あるいはまたその雑誌の電子版のみで発表することも可能です。

  「結果 Results」 のセクションでデータを要約する際,単に派生値 (例えば,百分率) だけでなく,派生値が計算される以前の絶対数としての数値結果をも示し,その解析のために使用した統計学的手法を明記すること。 表及び図は,その論文の論点を説明し,論点の立証を評価するために必要なものに限ること。 項目の多い表に対しては代わりにグラフを用いること。 データをグラフと表で二重に表現しないこと。 統計学における技術的用語の非技術的な使用,例えば,「random」 (無作為化のための手段の一を意味する) ,「normal」 ,「significant」 ,「correlations」 ,そして「sample」 等の非技術的使用を避けること。

  科学的に適切である場合は,年齢や性別のような観察因子によるデータ解析を盛り込んで下さい。

IV.A.8. 考  察

  その研究の新規かつ重要な側面と,そこから導かれる結論とを強調すること。 「緒言 Introduction」 あるいは「結果 Results」 のセクションで与えられたデータあるいはその他の材料を詳細にわたって繰り返してはなりません。 実験的研究に関しては,まず中心的な所見の簡潔な要約,次にそれらの所見について可能性のある機序及び説明の検討,結果の他の関連研究との比較対照,その研究の限界についての論述,最後に所見の将来の研究及び臨床的実践に対する影響の検討という順番での考察が有効です。

  結論とその研究の目標との関連を明らかにすること。 ただし,不適格な言明及びデータによる完全な裏付けのない結論は避けること。 著者は特に,原稿が適切な経済的データ及び分析を含まない限り,経済的な便益あるいは費用に関する論述を行うことは避けて下さい。 未だ完了していない研究業績について,優位性を主張したり,ほのめかしたりすることは避けること。 そうするに値する場合には,新たな仮説を述べること。 ただし,それが仮説に他ならないと明示すること。

IV.A.9. 参考文献

IV.A.9.a. 参考文献に関する一般的な注意事項

  総説論文に対する参照によって,読者は文献本体へと効率良く導かれますが,しかしながら,総説論文は,必ずしも原論文を正確に反映しません。 従って,読者に対して,オリジナルの研究情報源への直接参照を可能な限り,いつでも提供して下さい。 他方で,ある話題についての原著に対する参照の長大なリストは,誌面で広大なスペースを要します。 基調となる原論文への少数の参照は,しばしばより網羅的なリストと同様の役目を果たします。 とりわけ,今日においては,掲載論文の電子版に参考文献を追加することが可能であり,また電子的文献検索によって読者が掲載文献をより効率的に検索することが可能となっているためです。

  抄録を参考文献として用いることは避けること。 受理されてはいるが未だ掲載されていない論文への参照には,「in press (印刷中) 」 もしくは「forthcoming (発表予定) 」 と明示して下さい。 著者は,それらが既に掲載に向けて受理されたことの証明はもちろん,そのような論文を引用することについての書面での許諾をも得て下さい。 投稿されたが受理されていない原稿からの情報は,その情報源からの書面での許諾を添付した上で,本文中に「unpublished observations (未発表所見) 」 として引用して下さい。

  それが公開的な情報源からは入手することが出来ない必要不可欠な情報の提供でない限り,「personal communication (私信) 」 を引用することは避けること。 引用の際には相手の氏名と通信の日付を本文内に括弧で囲んで引用して下さい。 学術論文にふさわしく,著者は私信の出所から正確さの確認と書面での許諾とを得て下さい。

  一部の雑誌は,全ての参考文献引用の正確さを照合しますが,全ての雑誌がそれを行う訳ではありませんので,誤引用は時に論文の掲載版に現れます。 このような誤りを最小限にとどめる必要があるため,著者は参考文献をオリジナル文献と照合して下さい。 撤回について言及する文脈を除き,撤回された論文を参考文献として引用していないことのチェックに関しては,著者が責任を負います。 MEDLINEに索引された雑誌における発表論文に関しては,ICMJEとして,PubMedを撤回に関する信頼すべき情報源とみなします。 著者は,出版形態を表す [pt] を角括弧で囲んだ以下の検索用語 (Retracted publication [pt] ) をPubMedの検索窓内で使用することで,MEDLINEにおける撤回論文を特定することが出来ます。

IV.A.9.b. 参考文献のスタイル及び書式

  統一規定のスタイルは,米国国立医学図書館 [National Library of Medicine (NLM) ] のデータベース用にNLMにより改変されたANSI規格 [米国規格協会規格] のスタイルに概ね依拠しています[7]。 著者は,様々な参照形式に対して米国国立医学図書館 (NLM) の推奨する引用形式に関する情報については,『National Library of Medicine's Citing Medicine』 のサイトを参照して下さい。

  参考文献は,本文中に最初に言及される順番に従って一連番号を振って下さい。 本文,表,図表の説明文における参考文献を括弧で囲んだアラビア数字によって示すこと。 表,もしくは図の説明文のみで引用される参考文献については,特にその表あるいは図が本文中で最初に同定される個所に基づく順番に従って番号を振って下さい。 雑誌タイトルは,Index Medicus誌で用いられるスタイルに従って略記して下さい。 同図書館によって,個別の出版物として年一回発行される 『List of Journals Indexed for MEDLINE』 を参照すること。 このリストは,同図書館のウェッブサイト経由で入手することも出来ます。 著者に対して電子版での参考文献を本文中の括弧内で引用することを求めるか,あるいは本文に続く参考文献セクションで引用することを求めるかは,雑誌によって異なります。 著者は自らが論文を投稿する予定の雑誌を参照して下さい。

IV.A.10. 表

  表は,情報を簡明に表現し,効果的に表示するものです。 また表は,いかなる程度であれ,望ましい詳細さと正確の水準に基づく情報の提供でもあります。 データを本文ではなく表に盛り込むことは,しばしば本文の長さを短縮することを可能にします。

  各々の表は,ダブルスペースで別々の1枚ずつの用紙にタイプするか,あるいはプリントアウトして下さい。 表には本文中で最初に言及される順番に番号を振り,各々に簡潔な表題を付けて下さい。 表の内部で縦あるいは横の罫線を使用しないこと。 表の各列に短い見出しか,あるいは簡略化された見出しを付けること。 著者は,説明的な内容を見出しではなく脚注に置いて下さい。 全ての非標準的な略語に脚注で説明を与えること。 脚注には次の記号をこの順番で用いること。

  *,†,‡,§,||,¶,**,††,‡‡

  ばらつきの統計的評価手段,例えば,標準偏差 (SD) ,平均値の標準誤差 (SEM) を特定して下さい。

  各々の表が本文中で言及されていることを確認すること。

  公表済みもしくは未公表の他の情報源からデータを使用する場合は,許諾を得ること。 更に十分に謝辞を与えること。

  補完的なデータをあまりに拡張的に盛り込んでいることで掲載することが出来ない付加的な表については,雑誌の電子版での発表が適切である場合があり,アーカイブサービスへの供託,もしくは読者が著者から直接に入手することが出来るようにしてもかまいません。 その場合,本文には適切な声明を加えることになります。 このような表は,ピアレビュー査読者が利用出来るように,論文の検討用に提出して下さい。

IV.A.11. 図版 (図)

  図は,専門的水準で製図され,また撮影されたものにするか,もしくは写真品質のデジタルプリントで提出して下さい。 更に,印刷に適した図のバージョンを要求することに加えて,一部の雑誌では,現在著者に対して,雑誌のウェッブ版で高品質の画像を実現することが可能なフォーマット (例えば,JPEGあるいはGIF) での図の電子ファイルを要求します。 著者は,このようなファイルを提出する前に,コンピュータ画面でその画像を見直し,それがその場合に固有の品質水準を満たすかことを確認して下さい。

  X線フィルム,スキャン,及びその他の診断画像,更に病理標本あるいは顕微鏡写真については,鮮明な光沢仕上げの白黒あるいはカラー写真プリントを送付すること。 写真の大きさは通常127×173mm (5×7インチ) であること。 一部の雑誌は図を製図し直しますが,多くの雑誌はそうしません。 従って,「図」 中の文字,数字及び記号は全体を通じて明瞭でむらのないものとし,また掲載のために縮小した場合でもなお,各々を判読出来るような十分なサイズとして下さい。 図の多くがそのままスライド発表にも使用されるため,図は出来る限り説明を要しないものにして下さい。 図のタイトル及び詳細な説明文は図版の説明文に入れるものであり,図版自体に記入してはなりません。

  顕微鏡写真には,内部スケールマーカーを入れておいて下さい。 顕微鏡写真で使用される記号,矢印,もしくは文字は,その背景とのコントラストを付けて下さい。

  人物の写真を使用する場合,被験者の身元が絶対判明しないようにするか,被験者の写真に写真使用のための書面での許諾を添付する必要があります (セクションIII.D.4.a.「解析または解釈の相違」 を参照すること)。 可能である時はいかなる場合であっても,掲載許諾を得て下さい。

  図には,本文中でそれらが最初に言及された順番に従って一連番号を振って下さい。 図が既に発表されたものである場合,元の出典に対して謝辞を述べ,資料を複製することについての著作権保持者からの書面での許諾を提出すること。 なお,公共財 (public domain) としての文書を除き,著者や出版者の如何を問わず,許諾が必要とされます。

  カラー図版に関しては,その雑誌が,カラーのネガフィルム,ポジフィルム,あるいはカラープリントのうちどれを要求しているかを確認すること。 雑誌上に複製すべき範囲を示す目印を図に添えることは,編集者にとって有用となります。 一部の雑誌では,著者が追加費用の対価を負担する場合のみ図版をカラーで掲載します。

  著者は,図を電子フォーマットで投稿する場合の必要条件について該当雑誌に照会して下さい。

IV.A.12. 図版 (図) に対する説明文

  図版に対する説明文は,ダブルスペースを用い,各々を別々のページで始め,図版に対応するアラビア数字番号を付けて,タイプ打ちするか,プリントアウトして下さい。 図版のある部分を特定するために,記号,矢印,数字,あるいは文字を用いる場合,説明文中で各部分を明確に定義し,説明すること。 顕微鏡写真では,内部縮尺スケールについて説明し,染色法を明らかにしておくこと。

IV.A.13. 度量衡の単位

  長さ,高さ,重量,及び容積の測定値は,メートル法単位 (メートル,キログラム,あるいはリットル) ,もしくはそれらの10の整数乗倍の単位で報告して下さい。

  温度は,摂氏 (セルシウス) 度 (℃) として下さい。 血圧は,雑誌によって特別にその他の単位が要求されない限り,水銀柱ミリメートル (mmHg) として下さい。

  臨床血液化学検査あるいはその他の測定に用いる単位は,雑誌により異なります。 著者は,特定の雑誌の投稿規定を必ず参照し,臨床検査情報をローカルな単位系及び国際単位系 (SI単位) の両方を併記して下さい。 編集者は,SI単位が普遍的には使用されていないため,掲載前に,著者が代替単位もしくは非SI単位を添えることを要請する場合もあります。 薬物濃度は,SI単位で報告しても,質量単位で報告しても構いませんが,一方の単位での表現を適切な個所の括弧中に添えておいて下さい。

IV.A.14. 略語と記号

  標準的な略語のみを用いること。 標準的でない略語は,読者にとっては実に混乱を招くものです。 タイトル中での略語の使用は避けて下さい。 略語が標準的な度量衡単位である場合を除き,本文中での略語の最初の使用に先立って,略語が意味する完全な用語を明示して下さい。

IV.B 雑誌への原稿の送付

  現在,原稿の電子的投稿 (ディスクでか,電子メールへの添付ファイルとしてか,あるいは雑誌のウェブサイト上に書き込まれた情報を直接ダウンロードすることによる) を認めている雑誌が増加しています。 電子的投稿は,郵便料金だけでなく時間も節約し,編集の全過程を通じて (例えば,査読のため原稿が送付される場合) 原稿を電子的形態で扱うことを可能にします。 著者は,原稿を電子的に投稿する場合,原稿に適した雑誌を選択する過程で,その雑誌の投稿規定を参考にして下さい。

  原稿の印刷版が投稿される場合には,必要な部数の原稿及び図の写しを送付して下さい。 それらは,すべてピアレビューと編集のために必要です (編集事務局のスタッフが,必要とされるコピーを複写することは期待出来ません)。

  原稿にはカバーレターを添付する必要があります。 なお,カバーレターには以下の情報を記載して下さい。

・ 同一または極めて類似した論文の重複掲載とみなされる可能性が少しでもあるすべての投稿及び以前の報告についての編集者に対する完全な陳述。 このようないかなる論文も具体的に引用し,新規論文中で参考文献として掲載して下さい。 編集者が題材の取り扱い方を判断する助けとするために,上記材料のコピーを投稿論文に記載して下さい。

・ 利害関係の衝突を引き起こす可能性のある財政的またはその他の関係の陳述 (当情報が原稿自体もしくは著者で用意した用紙に記載されていない場合)。

・ 原稿が著者すべてによって校閲及び承認されたという陳述,当文書中で先述した著者資格に対する必要条件が満たされているという陳述,原稿が不正でない研究を示していることを各著者が信じているという陳述 (当情報が別の用紙 (下記参照のこと) に記載されていない場合)。

・ 校正刷りの改訂及び最終承認についてその他の著者との通信に責任を持つ通信担当著者の氏名,住所,及び電話番号 (当情報が原稿自体に記載されていない場合)。

  レターには,編集者に対して有用である可能性のあるいかなる追加情報 (原稿が示している特定の雑誌における論文のタイプまたは体裁等) も記載して下さい。 原稿がこれまでに別の雑誌に投稿されたことがある場合,投稿論文についての以前の編集者及び査読者のコメントとそのコメントに対する著者の意見を記載することは有用です。 編集者は,著者にこれらの以前の通信内容を提出することを奨励しており,そうすることによって査読プロセスが簡略化される可能性があります。

  現在,多数の雑誌では,投稿のすべての要素が含まれていることを保証する投稿前チェックリストを提供しています。 また,幾つかの雑誌は,現在,著者が,ある臨床試験タイプの報告に対するチェックリストのすべての項目に記入することを求めています (例えば,無作為化対照試験報告に対するCONSORTチェックリスト)。 著者は,雑誌が,このようなチェックリストを使用しているか否かを確認することに注意し,必要な場合には原稿にチェックリストを添付して送付して下さい。

  既に発表されているデータの再掲,図版の使用,身元確認可能な人物についての情報の報告,及び投稿のため人物の名前を挙げることを目的とした許可の写しを原稿に添付して下さい。

V. 参考文献

V.A. 当文書において引用された参考文献

V.B. 生医学雑誌の関連情報のその他の情報源

世界医学編集者協会 (World Association of Medical Editors,WAME)  www.WAME.org

科学編集者評議会 (Council of Science Editors,CSE)  www.councilscienceeditors.org

欧州科学編集者協会 (European Association of Science Editors,EASE)  www.ease.org.uk

コクラン共同計画 (Cochrane Collaboration)  www.cochrane.org

オハイオ医科大学Mulford図書館 (The Mulford Library, Medical College of Ohio)  www.mco.edu/lib/instr/libinsta.html

VI. 国際医学雑誌編集者委員会 (ICMJE) について

  国際医学雑誌編集者委員会 (ICMJC) とは, 「投稿のための統一規定」 に関して,年1回の会合を持ち,その編集業務の資金提供に関与する一般的な医学雑誌の編集者のグループである。 当ICMJEは,当文書に関するコメント及び議題項目に対する提案を求めます。

VII. 「生医学雑誌への投稿のための統一規定」 の著者

  「投稿のための統一規定」 のこの版を承認したICMJE参加雑誌及び団体とその代表者には,Annals of Internal Medicine,British Medical Journal,Canadian Medical Association Journal,Croatian Medical Journal,Journal of the American Medical Association,The Dutch Medical Journal (Nederlands Tijdschrift voor Geneeskunde),New England Journal of Medicine,New Zealand Medical Journal,The Lancet,The Medical Journal of Australia,Tidsskrift for Den Norske Laegeforening,Journal of the Danish Medical Association (Ugeskrift for Laeger),及びU.S. National Library of Medicine [米国国立医学図書館] が含まれます。

VIII. 「統一規定」 の使用,配布,及び翻訳

  利用者は,当文書を非営利的,教育的目的に対して無償で,印刷,コピー,及び配布することが出来ます。 なお,ICMJEでは,当文書の紙媒体のコピー (別刷) の在庫を保持致しません。

  ICMJEの方針は,関係団体に対して,ウェッブサイト (www.ICMJE.org) 上の公式英語版文書へリンクを張って貰うことです。 ICMJEは,当ウェッブサイト (www.ICMJE.org) 以外のサイト上の当文書の登録内容を保証するものではありません。

  ICMJEは,非営利目的で,当文書のリプリント版の作成もしくは英語以外の言語に翻訳する団体を歓迎します。 しかしながら,ICMJEには,当文書を,翻訳したり,バックトランスレーション (逆翻訳) したり,あるいは,リプリントもしくは翻訳された各バージョンを承認するための人的資源を有していません。 従って,いかなるリプリント版もしくは翻訳版であっても,以下の声明をはっきりと記載して下さい。 「これは,ICMJEの 『生医学雑誌への投稿のための統一規定』 の (リプリント / (ここに言語名を挿入)訳)である。 (ここに団体名を挿入) は,当翻訳を (もしあれば,資金源の名称を挿入) よりの助成をもって作成した。 ICMJEは,当該リプリント / 翻訳の内容を保証もしくは是認するものではない。 ICMJEは,定期的に当『統一規定』の改訂を行うため, (ここに日付を挿入) に作成された当該リプリント / 翻訳は,www.ICMJE.orgのサイト上の最新の公式バージョンと厳密に対応するものではない可能性がある。 『生医学雑誌への投稿のための統一規定』 の公式バージョンは,ウェッブサイト (www.ICMJE.org) に置かれる」 。

  我々は, 「生医学雑誌への投稿のための統一規定」 のリプリント作成もしくは翻訳を行うことに関して,個人もしくは団体に対し,ICMJEからの正式な書面での承諾を得ることを要求しません。 しかしながら,ICMJEは,かかる個人もしくは団体が,ICMJEの当文書のかかるバージョンの記録保持のために,そのリプリントもしくは翻訳に関する引用事項をICMJE事務局に提供することを求めます。

IX. 問い合せ

  質問事項の送信を行う前に,www.icmje.orgのサイトにあるFrequently Asked Questionsをご覧下さい。 「統一規定」 に関するお問い合せは,ICMJE事務局 (American College of Physicians, 190 N. Independence Mall West, Philadelphia, PA 19106-1572, USA. ファックス:215-351-2644; e-mail:claine@acponline.orgのChristine Laine, MD, MPH宛てに送付して下さい。 なお,個々の雑誌の投稿スタイルもしくは方針についての質問事項をICMJE事務局宛に送付しないようにして下さい。



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日本語翻訳版に対する声明
Statement for Japanese Translation Version

当文書は,ICMJEの 『生医学雑誌への投稿のための統一規定』 の日本語訳です。 当翻訳は, 「toukoukitei.net」 が,田辺三菱製薬株式会社よりの助成をもって作成したものです。 従って,ICMJEが,当該翻訳の内容を保証もしくは是認するものではありません。 ICMJEは,定期的に当 『統一規定』 の改訂を行うため,2008年4月14日に作成された当該翻訳は,www.ICMJE.orgのサイト上の最新の公式バージョンと厳密に対応するものではない可能性があります。 『生医学雑誌への投稿のための統一規定』 の公式版は,ウェッブサイト (www.ICMJE.org) に置かれています。

This is a Japanese language translation of the ICMJE Uniform Requirements for Manuscripts Submitted to Biomedical Journals. The "toukoukitei.net" prepared this translation. The ICMJE has not endorsed nor approved the contents of this translation with support from Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation (Osaka, Japan). The ICMJE periodically updates the Uniform Requirements, so this translation prepared on April 14, 2008 may not accurately represent the current official version at www.ICMJE.org. The official version of the Uniform Requirements for Manuscripts Submitted to Biomedical Journals is located at www.ICMJE.org

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toukoukitei.net | updated 2008/04/14